島巡りの楽しさを伝える映画祭「しまなみ映画祭 2024」が9月27日から3日間、尾道市の生口島(いくちじま)をメイン会場に始まる。
広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ「しまなみ海道」と周辺の島4カ所を舞台に、映画だけではなく、音楽やアート、食などを楽しめる。主催はしまなみ映画祭実行委員会。今年が初開催となる。
会場は生口島、因島(以上、尾道市)、大久野島(竹原市)、大三島(愛媛県今治市)の4つの島。各会場でテーマを設け、映画を上映する。
国産レモンの生産量全国1位を誇る「生口島」はかつて塩づくりで栄え、瀬戸内海における重要な交易拠点の一つだった。垣根を一切感じさせない島らしさを感じてもらおうと、生口島では「境界を越えよう」というテーマを設定した。
しまなみエリアや日本各地から商品を集めたマルシェ「エキゾチック・サマー・バザール」や世界中を旅して撮影した映像作品と一緒に演奏をするパフォーマンス「Play with the Earth by CINEMA CARAVAN」、瀬戸内海の島々に残る伝統音楽「しまなみ太鼓」、島の雰囲気を体いっぱいで感じられるという「SUP体験」などを企画する。瀬戸内海の美しい海を残していく方法を考えるために、海洋プラスチック問題に焦点を当てたドキュメンタリー「プラスチックの海」のショートバージョンも上映予定。メインスポンサーの「agnes b.(アニエスべー)」は、専用パビリオンで映画にまつわるアーティストTシャツや、オリジナルビールを販売する。
造船工場が沿岸部に並ぶ因島では、さまざまな国の船が出入りする様子も眺めることができる。日本最大の海賊として知られる「村上海賊」の拠点でもあった。会場には、岡山理科大学が運営する恐竜学博物館の協力の下、恐竜の化石標本を特別展示する。恐竜について学べる参加型ゲーム「ジュラシッククエスト」なども企画する。
開催時間は会場によって異なる。27日は生口島のみ。16時からイベント、マルシェなどを行う。入場券の価格は1,000円~2,000円。1日フリーチケットは3,500円。最大収容人数は3日間で3000人を見込む。