古本と立ち飲み店を組み合わせた期間限定店「立ち呑(の)みブックス」が現在、広島の地下街「紙屋町シャレオ」(広島市中区基町)で営業している。
消えつつある街中の書店と日本酒文化に不安を抱いた3店の店主が集まり、「広島で一番狭いが、一番深い立ち呑み処と古本屋」をコンセプトに出店した。主催は「本分社」(西区観音新町)。
販売する古書は約1500冊。ジャンルは、SF、ミステリー、サブカル、漫画、映画パンフレットなど。ミステリー、SFのオンライン専門古書店「古書あかしや」、文学やカルチャー、サブカルチャーを得意とする古書イベントやネット販売専門店「ひろしま文庫」が選んで持ち寄る。
酒のラインアップは渋谷で「燗番(かんばん)のいる大衆酒場」として客の支持を集める「えんらい」(東京都渋谷区)が担当。広島の日本酒やクラフトビールをそろえる。価格は、日本酒(100ミリリットル)、キリンビール小瓶=500円、クラフトビール=1本1,000円。日本酒は燗酒(かんざけ)でも提供する。
店舗面積は約17平方メートル。店内には一度に約5人が座れるカウンター席を用意。店頭にはテーブル代わりのドラム缶を2台用意するほか、各店のスタッフが交代で接客に当たる。
本分社の財津正人社長は「飲んでから読むか、読んでから飲むかはお客さま次第。商品購入後、カウンター越しに会話を楽しむお客さまも多い。仕事終わりの1杯など帰宅途中に立ち寄る人も多い」と話す。
8月22日は、本店で働いている人や書店員と楽しく話をしたい人を集めたイベント「書店員ナイト」を開く。ワンドリンクオーダーか古本一冊を購入すると参加できる。このほか、酒蔵の杜氏(とうじ)が来店し、燗をつける企画も行う。
営業時間は10時~20時。8月31日まで。