広島の広告代理店が撮影した昭和30年代の写真を集めた展示会「広告屋が見てきたもう一つの広島」が現在、広島市公文書館(広島市中区大手町4、TEL 082-243-2583)で開催されている。
写真は、1945(昭和20)年に広島市で創業した広告代理店「みづま工房」が、業務を通じて撮りためてきた。寄せられた写真は、店舗のディスプレイに始まり、広島復興大博覧会などイベントの設営、フラワーフェスティバルをはじめとする祭りの企画など、広告会社ならではの視点で記録した約35万点に上る。
今回は、1955(昭和30)年代を中心とした写真50点を公開する。被爆翌年から整備の始まった平和大通りや十日市町に1954(昭和29)年に開場したアイススケート場「広島アリーナ」、広島市民球場の落成、本通り商店街などの街並みや祭りの写真も並ぶ。イベントホールが少なかった当時は市民球場でプロレスや盆踊りなどの催しも開かれたという。同展の担当者は「広島の街がにぎわいを取り戻し、活気づいていく当時の熱気を感じていただければ」と話す。
開催時間は9時~17時。土曜・日曜・祝日は休催。観覧無料。6月28日まで。写真はホームページ「広島市公文書館デジタルアーカイブ・システム」からも閲覧できる。