大規模改修工事に伴う2年3カ月の休館を経て、広島市現代美術館(広島市南区比治山公園、TEL 082-264-1121)が3月18日にリニューアルオープンする。
広島市現代美術館は、全国で初めて現代美術に本格的に取り組む公立美術館として1989(昭和64)年5月3日、広島市内を見渡す比治山公園内にオープンした。建物の設計は、建築家の黒川紀章さんが手がけた。
改修工事では、経年劣化した箇所の機能回復と、利用者サービスの向上につなげる機能を追加した。所蔵作品を守るため、屋根や床の張り替え、防水・排水設備の補修を実施。展示室は照明をLED化するなど、環境負荷を低減し、より展示に適した環境を整えた。展示室内にエレベーターを増設し、授乳室や多目的トイレを新設した。
エントランス横には200平方メートルを増床し、ミュージアムショップを「339(サンサンキュー)」の名称で移設オープンした。受付付近にはガラス張りの開放的なカフェとワークショップなどに活用できる多目的スペース「モカモカ」を新設。無料で利用できるスペースも充実させ、作品鑑賞にとどまらない美術館での過ごし方を提案する。
オープン初日は10時からくす玉セレモニーを行う。14時からは展示室内でリニューアルオープン記念特別展「Before/After」に出品する作家45組によるリレー形式のトークを開くほか、自由に工作が楽しめるワークショップも同時開催する。
開館時間は10時~17時(入場は閉館の30分前まで)。月曜休館。特別展の観覧料は、一般=1,600円、大学生=1,200円、高校生・65歳以上=800円、中学生以下無料。6月18日まで。