先進国が投棄した電子廃棄物でアートを作る美術家・長坂真護(MAGO)さんの展示即売会「長坂真護展~Still A BLACK STAR~」が12月13日、広島三越(広島市中区胡町)で始まる。
広島での開催は今回が初めて。貧困や環境問題をアートの力で先進国に伝えようと活動を続ける長坂さんに広島三越が共感し、広島に住む方にも作品を見てもらう機会になればと同展を企画した。
長坂さんは、「世界最大級の電子機器の墓場」といわれるガーナのスラム街・アグボグブロシーで、電子機器を必死に燃やし命を削りながら生きる人々の姿を見て、この真実を先進国に伝えようと、スラム街に集積した廃棄物を使ってアート作品の制作を始めた。売り上げは現地の人々へ還元している。目標は廃棄物がなくなり、長坂さん自身がアート作品を作れなくなることといい、現在は2030年までに資金を集め、現地にリサイクル工場を建設し、新たな産業と雇用の創出を目標に掲げる。
会場では、長坂さんの活動の原点であり、世界にあふれる電子廃棄物を使った「ガーナ」シリーズ、世界平和への願いを込めた「月」シリーズを中心とした作品群100点余りを用意する。うち40点ほどが新作という。会場内は写真撮影可能(動画は不可)。
開催時間は10時30分~19時(最終日は17時閉場)。今月25日まで。入場無料。