高級スーパー「紀ノ国屋」(東京都新宿区)が5月7日、広島三越(広島市中区胡町)地下1階フロアに「紀ノ国屋 entrée(アントレ)」(TEL 082-567-4337)をオープンした。中四国・九州地方への出店は今回が初めて。
紀ノ国屋は東京・青山で創業し、今年111周年を迎える老舗スーパー。首都圏を中心に36店を展開し、地方への出店は、昨年7月のジェイアール京都伊勢丹(京都市)に続き2店舗目。初出店となる広島で多くの来店客を迎えたいと、店名には、フランス語で入り口を意味する「entrée(アントレ)」と名付けた。
店舗面積は約30坪。商品は約2400点をそろえ、このうち約700点を自家製の総菜、パン、スイーツ、グローサリーなど、多岐にわたるプライベートブランド商品が占める。フロア内に出店する高級スーパー「アバンセ」とすみ分け、同社が展開する店舗では、プライベートブランド商品の取り扱いが多く、コロナ禍で需要が高まる冷凍食品も充実させる。
総菜やパンなどは、東京・三鷹の自社工場から毎日、店舗へ直送するほか、広島への出店に合わせて開発した瀬戸内産レモンを使ったパンや菓子を全国での販売に先駆けて、同店で先行販売する。紀ノ国屋の高橋一実副社長は、「こだわりが詰まった高品質の商品を提供し、何度となく足を運んでいただける店づくりをしたい」と話す。
紀ノ国屋は2020年9月、同店1階の特設会場に1週間限定でポップアップショップを出店した。エコバッグブームの火付け役で、ロングセラー商品のエコロジーバッグなどの人気商品を買い求める客が列を作り、連日入場規制をかけるほど盛況だった。同社によると、1週間の催事で過去最高益を記録し、広島における「紀ノ国屋」への期待の高さから今回の出店へつながったという。
営業時間は10時30分~19時30分。
※売り場の混雑を避けるため、5月17日から当面の間、臨時休業する(5月16日発表)。