第一ビルサービス(広島市中区大手町5)が運営する温泉リゾート施設「風の国」(島根県江津市)に9月20日、グランピングサイトがオープンする。
「森に泊まる非日常体験」をコンセプトに、施設面積(約33ヘクタール)の一部を整備した。森の中に設置する宙に浮かんだ球体型テントとドーム型テントで自然を間近に感じながら宿泊できる。テント設営は施設が行い、食事は最寄りのガーデンキッチンで提供する。客室数は球体テント=3基、ドーム型テント=2基。定員は1基2人まで。テント内にはシングルベッド2台を用意し、サイドテーブルや電源、暖房器具、無料Wi-Fiなどを備える。
同施設は1995(平成7)年に開業した。自然の中で宿泊できるほか、観光体験の機能も備えた複合型の観光施設が特徴で、利用者数は1997(平成9)年に約19万4000人を達成したが、2017(平成29)年には経営難が続き、約5万7000人まで減少した。2018(平成30)年に江津市が譲渡先の公募を行い、2019年4月に同社が施設の事業譲渡を受けて、観光事業を本格的にスタートした。ビルメンテナンス会社として培った施設管理ノウハウや公園、スポーツ、宿泊施設の指定管理で実践したイベントなど、これまでの実績を生かして、同施設を観光地としてよみがえらせる狙いという。
今年7月には本館横にドッグランを新設し、9月には全5棟のコテージのうち、1棟をペット仕様のコテージとしてリニューアルした。今後は繁忙期に対応できるよう、施設内の遊休地などを使って新たな宿泊施設の導入を計画するほか、現在使っていない施設をゲストハウスとして再オープンする予定。
宿泊料金は1泊2食付き1万5,000円~(2人1室利用)。