広島カープのリーグ優勝や駅南口の大型再開発、新幹線口のペデストリアンデッキ供用開始などの話題が続いた2016年、広島経済新聞の年間PV(ページビュー)ランキング1位には加熱式たばこ製品「iQOS(アイコス)ストア」出店を伝える記事が輝いた。
「アイコスストア 広島」(広島市中区本通、TEL 082-541-5808)は今年1月、フィリップ モリス ジャパン(東京都千代田区)が全国6店舗目の旗艦店として中国地方に初出店した。タバコの葉を加熱することで発生する蒸気を成人喫煙者が楽しむ同製品は、葉を燃焼する従来の紙巻きたばこや電子たばこと異なり、火を使わないため煙や灰が出ず、たばこ特有のにおいが少ない特徴を持つ。
全国的に需要が共有を上回っている「品薄」状態が続き、同店にも開店前から製品を買い求める行列ができていた。先頭集団は朝5時から並びだし、9時ころには20~30人の行列ができる。混雑を緩和させようと整理券の配布を始めたが枚数は公表しておらず、列の途中で配布が終わることもある。同社ではオープンから約1年がたつことから、新規購入だけでなく修理・交換やメンテナンスなどのアフターサービス利用者も含まれているのではないかという。
上位10位のランキングは以下の通り(カッコ内は掲載日)。ランキングは、今年1月1日から12月19日までに配信した「ヘッドラインニュース」のPVを集計したもの。
1. 広島に加熱式たばこ製品「アイコス」旗艦店 中国地方初、全国6店舗目(1/29)
2. イオンモール広島府中に「フライングタイガー」 デンマーク発の雑貨店(9/29)
3. 旧広島市民球場跡地でカープのパブリックビューイング オクトーバーフェスト内で企画(9/2)
4. 広島沿岸部のショッピングモールに都市型「水族館」 2017年夏オープン(7/6)
5. 広島でカープ優勝パレード 地元テレビ全局が生中継、福屋で「胴上げタオル」販売も(11/4)
6. 広島アンデルセン仮店舗の営業スタート ワインセラー、カフェも備える(3/1)
7. 広島・天満町にジューススタンド「モーニング」 季節の野菜や果物にこだわり(2/8)
8. 広島駅南口に「ビックカメラ広島駅前店」 広島への出店は8年ぶり(8/29)
9. 広島駅前に「ビックカメラ」 有楽町店と同等の品ぞろえ、初日2500人が行列(9/14)
10. カープ本拠地優勝なるか 広島市内の飲食店でビールかけ企画も(9/9)
2位には今秋、増床棟も開業した大型SC「イオンモール広島府中」に中四国地方で初めてオープンしたデンマーク発ライフスタイル雑貨ストア「Flying Tiger Copenhagen(フライングタイガーコペンハーゲン)」が続いた。オープン後も時間帯によっては行列が途絶えない人気店で、デザインを生かした雑貨を平均価格200~400円で販売する。
25年ぶりのリーグ優勝を果たしたカープ優勝パレードや優勝への期待が高まり、市内飲食店が企画したビールかけなど、カープ関連ニュースもランクイン。リーグ優勝時に地元企業が行ったセールをまとめた特集記事はSNSで拡散された。
駅南口Bブロック市街地再開発事業として新たに建設された複合施設「BIG FRONT(ビッグフロント)ひろしま」には「ビックカメラ広島駅前店」が8年ぶりに広島に出店。このほか分譲マンションやホテル、クリニックなど20店舗が開業している。
2017年春には駅南口Cブロック市街地都市開発事業で建設された「EKICITY HIROSHIMA(エキシティヒロシマ)」商業棟に「エディオン蔦屋家電」がオープン予定。JR広島駅の南北をつなぐ自由通路も年内の完成を目指す。