休廃校となった学校で使われなくなった備品を販売し、新しい持ち主に送り届ける物販イベント「廃校ノスタルジアin庄原」が現在、クラウドファウンディングで支援を募っている。
休廃校を会場に開く同イベントは行政や市民団体、大学生ら有志から成る実行委員会が主催。庄原市の休廃校数は現在、17校と広島県内でもっとも多く、備品も十分に残っていることから、費用を掛けて備品を廃棄処分するのではなく、必要とする人たちのもとに送りそうと実行委員会を立ち上げた。イベントは昨年3月、休廃校となった小学校に1日だけの登校日を設けて初開催した。
理科の実験道具や楽器、給食で使っていた食器など1800点を用意したが、「午前中にほとんどの備品が売り切れた」と同実行員会の藤田浩司さん。来場者は1600人を記録。島根や神戸など、県外から訪れる人も多く、予想以上の来場にトイレの混雑や駐車場台数の不足など、課題も見えてきたという。
「ここちよい環境で過ごしていただきたい」(藤田さん)と来場者のケアを目的に、クラウドファウンディングを活用した資金集めをスタートした。目標金額は35万円で現在の達成率は68%、残り20日あまりとなり、追い込みをかける。達成後は仮設トイレの設置や備品の修繕などに資金を充てるという。
次回は3月27日に帝釈小学校で開催する。売り上げは全額を庄原市の教育予算に組み込む予定。問い合わせは同市教育委員会教育総務課(TEL 0824-73-1186)まで。