広島パルコ（広島市中区本通）で1月27日・28日、ショップスタッフの接客ロールプーイングコンテストが開催された。

　接客力の向上を目指した取り組みは今回で4回目。ショップごとにチームを組んで接客を競い、売り場全体の販売力アップにもつなげる育成研修の一環として都心型を中心に全国のパルコで導入を進めている。コンテストへの参加は自由だが、講師を招いた事前研修には、80パーセント以上のテナントが参加。コンテスト終了後には、フォローアップ研修も予定する。

　コンテストに出場するのは店長以外のスタッフに限定する。店長は指導役として、接客のトレーニングを行い、指導力を磨く。予選から決勝戦までは、すべて異なるメンバーが参加するチーム戦で68店舗がエントリーした。

　会場のライブハウス「クラブクアトロ」には、就職の糸口になればとファッション専門学校に通う学生も招待。ステージに鏡や衣装ラック、商品を並べた平台を用意して、同店店長ら7人の審査員と館内のショップスタッフや学生など、200人が見つめる中で接客を披露した。

　審査基準は、表情や動作、好みやニーズを聞き出すヒアリング力など。総合得点で入賞を選出する。最優秀賞には、ファッション雑貨店「イアハピヨネ」が輝き、優秀賞は女性向け靴やバッグ店「ダイアナ」、女性向けファッション店「ジャーナルスタンダード」、パルコ店長賞にインテリア雑貨店「ビーカンパニー」が選ばれた。講師を務めたフジヤマストアの赤羽規子さんは、「昨年よりも個性を出せるスタッフが増えてきた」と予選会からを振り返り、「顧客に合わせた商品提案ができるよう、ヒアリングの強化が課題。来年に期待したい」と講評を締めくくった。