映画やテレビドラマ、コマーシャル撮影など、地域での映像制作を支援する「広島フィルム・コミッション」(広島市中区中島町)が昨年末、設立から10周年を迎えた。
広島市映像文化ライブラリー(基町)では10周年を記念して、特集上映やトークイベントを開催。原爆で亡くなった父と生き残った娘の絆を描いた「父と暮せば」(2004年)、横川を中心に撮影した木村カエラさん主演の「カスタムメイド10.30」(2005年)、こうの史代さん原作のコミックスを映画化した「夕凪の街 桜の国」(2007年)など、広島を舞台にした作品を上映している。
1月19日には、広島フィルム・コミッションが活動内容や支援してきた作品などを紹介。大型ロケを誘致できることや、ロケ地となった場所の地域プロモーションなど、期待できる効果についても触れる。広島発の作品公開を控える深作健太監督は今月26日、「映画を生み出す地域の力」と題して、映画と舞台となる地域の関係について話す。
広島市は2002年に広島フィルム・コミッションを設立。これまで、広島で撮影されるさまざまな映像作品のサポートを行ってきた。「10年を振り返って一番ありがたいのは、連携してくれる仲間ができたこと」と、当初より活動に携わる西崎智子さん。映画祭や上映会など、イベントとのコラボを挙げるが、「組織の認知度は引き続き、向上を目指したい」と次の10年に向けて、気持ちを新たにする。
トークイベントなど、一部は事前申し込みが必要。問い合わせは、広島市映像文化ライブラリー(TEL 082-223-3525)まで。