広島空港(三原市)へのアクセス向上を目指そうと広島市は10月1日、広島市西部を発着する新たなリムジンバス路線の運行を始める。
路線拡大は、リムジンバスに対する新しい需要や利用者の動向などを把握しようと、広島市が昨年度から取り組む社会実験の一環。広島市と福山市の中間地点に位置する空港までへの利便性を高め、新規路線の開拓や事業形態の掘り起こしを狙う。
昨年は、広島市の沿岸部・宇品と平和大通りの2路線を運行。3カ月間の限定運行だったが、宇品のホテルでは、社会実験終了後にタクシーでの送迎を行うなどの取り組みも見られたという。今回は広島市が企業誘致に力を入れる西風新都エリアと広島都市圏西部の拠点となるまちづくりを進める五日市エリア、2カ所の西部方面から空港直結の路線バスを出す。
100社以上の企業が集まる西風新都エリアは、人口5万人を突破した市内でも有数の人口増加地区。出張などビジネスに関連した双方向での利用を見込む。五日市エリアでは、団地近くの停留所を設けるほか、朝一番の東京便に間に合うよう出発時刻を調整。高速道路が近くにありながらもスムーズなアクセスが困難だった西部方面からの利用に期待を寄せる。
運賃は片道1,300円。所要時間は、西風新都線=大塚駅から約65分、五日市線=五日市駅北口から約73分。運行は12月31日まで。