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東日本大震災から1年-広島でアート展や映画上映、「再生太鼓」演奏も

がれきから集めた材料で作った「再生太鼓」で演奏を披露する「族(やから)」

がれきから集めた材料で作った「再生太鼓」で演奏を披露する「族(やから)」

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 東日本大震災の発生から1年、広島市内では週末を中心に映画やイベントの開催が相次いでいる。

「ただ見ている」だけでも当事者になるアート

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 広島市南区民文化センターホール(広島市南区比治山町)では3月3日、震災によって被害を受けた東北地方の伝統文化「和太鼓」を、がれきから再生するプロジェクトに取り組む宮城県のプロ太鼓奏者「族(やから)」が3月11日を前にイベント「太鼓deこまち」で「再生太鼓」による演奏を披露する。

 プロジェクトは、宮城県で活動するプロ太鼓奏者集団「3D-Factory」が取り組む支援活動。津波によって多くの太鼓が流された沿岸部では、演奏を続けていくことが難しいことから始めた。太鼓を再生することで復興へのエネルギーを形に表すほか、地元の団体へ提供して地域のコミュニティー活動や芸能文化を支えることを目指している。当日は、広島県府中市を拠点に活動する太鼓ユニット「我龍(がりゅう)」も共演する。

 旧日本銀行広島支店(中区袋町)では、津波によって壊滅的な被害を受けた福島第一原子力発電所がもたらす放射能への不安を、原爆が投下された広島の惨状と重ね、震災・原爆投下以降の美術について、若手アーティストが模索する展覧会「ヒロシマオーヒロシマフクシマ」が開かれている。同展の母体となる「ヒロシマ・オー」は、「広島の育むアート」をコンセプトに6年前から開催。全国から若手アーティストが参加する。

 被災した岩手・宮城を撮影した映画も上映。「大津波のあとに」(森元修一監督)、「槌音」(大久保愉伊監督)の2作品が横川シネマ(西区横川町2)で公開されている。

 108人中74人の児童が津波にのまれた大川小学校(石巻市)を中心に描いた「大津波のあとに」は、震災2週間後の仙台・東松島・石巻を映した作品。大久保監督の故郷・大槌町を撮った「槌音」と同時上映を行う。

 3月2日には、同劇場で大久保監督による舞台あいさつも予定する。今月25日・26日には森元監督が舞台あいさつを行い、滞在時間ギリギリまでロビーで歓談する姿も見られた。

 「太鼓deこまち」=17時開演。入場料1,500円。全席自由。「ヒロシマオーヒロシマフクシマ」=10時~19時。入場無料。3月6日まで。横川シネマ=一般1,700円、大学生1,500円、上映は3月9日まで。同6日休館。

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