広島市内に一戸建てを改修した女性専用のシェアハウス「zuddlife堺町~ズッドライフサカイマチ~」(広島市中区堺町)が7月1日、登場する。
玄関やリビングダイニング、水回りなどの設備を入居者同士で共有するシェアハウスは、東京を中心に広がりを見せ、部屋数は1000を超えるマーケットに成長。入居者の設備費用や敷金・礼金などの初期費用が軽減される手軽さが人気を集める。
シェアハウス事業に参入したのは、コインパーキングの運営・管理を行うOKIコーポレイション(舟入町)と広告プロモーション事業をメーンに手掛けるジェイフィット(舟入町)。「潜在的な需要がある」とジェイフィット社長の馬水茂男さん。物件の運営は共同で行う。
広島電鉄「土橋」電停近くの築9年の一戸建て物件は、「カフェ」をコンセプトにリノベーション。洋室や和室、相部屋などタイプの異なる4部屋を用意し、各部屋にはベッドを用意する。利用者の定員は6人。シェアハウスの案内は、女性向けフリーペーパーの広告スペース1枠に、5月から2カ月にわたって掲載した。これまで30人強の女性が見学に訪れ現在、4人の入居が決まっている。
入居者には、「一定の収入がある女性」を条件としており、メーンターゲットは20~40代の一般賃貸物件に住む女性。入居を決めた20代半ば~30代前半の女性の中には、初めて一人暮らしをする人もいるという。
「セキュリティー面で安心なのでは」と馬水社長。賃料は、水道・光熱費を含めて5万5,000円~7万円。一人暮らしのワンルーム賃料と比べると割安感は薄いが、共有施設の多いシェアハウスに、「コミュニティーを求めてくる方が多い」とも。付加価値をつけることで、「楽しみながら生活をする」スタイルの定着を図る。
今後、シェアハウスとして、リノベーションを予定するのは、一戸建てを含めた雑居ビルや賃貸マンションなどの不動産物件。「不動産の再生の一つになれば」と馬水さん。立地や生活環境を考慮し、中区エリアで2棟~3棟目のオープン計画を予定する。