「八丁堀シャンテ」、ホテルとしてリニューアル-市民主体の学習空間も

ふすまを開けると庭園が目に飛び込んでくる八丁堀シャンテ4階の庭園料理店「八丁堀別庭」

ふすまを開けると庭園が目に飛び込んでくる八丁堀シャンテ4階の庭園料理店「八丁堀別庭」

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 「八丁堀シャンテ」の名称で親しまれる広島県市町村職員共済組合会館は7月11日、会館をホテル仕様に変更し、「ホテル八丁堀シャンテ」(広島市中区上八丁堀、TEL 082-223-2111)としてリニューアルオープンする。

茶色が特徴的な八丁堀シャンテの外観

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 今回のリニューアルで、ホテルの内外装と飲食店の工事を完了する八丁堀シャンテ。リニューアルのポイントは、飲食店で使用する素材や生産者の情報を明確にし、利用客に伝えることと市民が主体となり学習しながら文化を学べる教育空間を作ることの2点。

 リニューアルする飲食店は、1階=広島・島根の自然素材洋食店「レストラン風の国」、音楽を演奏するフリースペースを併設するカフェ「La Vie」(ラビ)、地下1階=ホテルマンが運営する居酒屋「MAR-DE HAMADA」(まるで浜田)、4階=庭園料理店「八丁堀別庭」、屋上=最大100人を収容できるパーティー・レストラン会場の計5店舗。気軽に立ち寄れる「毎日通えるホテル」(同社の安達精治社長)にしたいと料理は低価格に抑え、店舗ごとの価格帯も同額になるように設定。想定客単価は昼=750円~3,000円、夜=2,500円から。屋上は8月31日までビアガーデンとして営業する。

 教育空間の提供では、カフェ「La Vie」(ラビ)で音楽家にフロア内のフリースペースを40分間無料で開放するほか、同ホテル周辺の広島城を中心とした歴史などを学べる講座を開講する。開講は今秋を予定。コンテンツの充実やスタッフのレベルを上げるなど、目に見えにくく伝わりにくい「ソフト面に力を入れる」(安達社長)。ホテルでは、広島五街道を中心に、車で1時間程度で行ける中国地方の情報を発信していき、「余暇の楽しみ方も提案する」(同)。

 気軽に立ち寄れる「毎日通えるホテル」にしたいと安達社長。目的に応じて利用できるような飲食店の展開とソフト面の充実を図り、リピートビジネスの確立を目指す。同ホテルでは、地域住民に働きかけながら、段階的に少しずつリニューアルを行い、来春に全館リニューアルを終える予定。

 八丁堀シャンテは、2007年1月にアーバンコーポレイション(中区上八丁堀)が広島県市町村職員共済組合から建物と敷地を取得し、シャンテ(同)がホテルの営業を続けてきたが、昨年8月にアーバンコーポレイションの民事再生手続き開始に伴い閉鎖が決定。閉鎖決定後は、複数社から土地や建物の購入の申し入れがあったが、R-ING(東京都港区)にホテル運営を行うシャンテの株式を譲渡することで合意した。4月1日以降の営業は、R-INGが運営主体となって継続している。

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