広島経済新聞が2025年に配信したニュースの年間PV(ページビュー)ランキング1位は、おむすび弁当などを販売していた「むさし 本通売店」(広島市中区本通)の閉店を伝える記事だった。
ランキングは今年1月1日から12月12日までに配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。上位10位のランキングは以下の通り(カッコ内は掲載日)。
1. 広島の弁当店「むさし本通売店」が閉店 建物は解体へ - 広島経済新聞(5/15)
2. 「イオンモール広島祇園」の無印良品が閉店へ オープンから約10年(9/26)
3. 広島のJR西条駅周辺で「酒まつり」 全国の日本酒800種類が集結(9/25)
4. 広島駅からイオンモール広島府中までシャトルバス無料 期間限定で(3/25)
5. 「パセーラ」に広島市内唯一の水族館 2025年秋に誕生(2/13)
6. 広島・パセーラの水族館で「日本の美しい水族館」展 開館を記念(10/9)
7. 広島・尾道~大阪間に観光列車「はなあかり」、4月から限定運行へ(2/25)
8. 広島で「呉海自カレー」フェスタ 呉グルメや艦艇公開も(9/29)
9. 広島・八丁堀の「スタンダードプロダクツ」「スリーピー」閉店 本通りに移転(10/16)
10. エディオンピースウイング広島で編み物や読書 試合日以外のスタジアム活用で(9/9)
今年の上半期PVランキング1位に引き続き、「むさし 本通売店」の閉店、建物解体を伝えるニュースが注目を集めた。「むさし 本通売店」は、1973(昭和48)年におむすび、うどんなどを販売する飲食店として、広島本通り商店街に「むさし 本通り店」としてオープンした。ビルは4階建てで、むさしのオープン前から建っていたが、本通り店の営業開始に合わせて、むさしが取得した。飲食店は2019年8月まで、46年間営業してきたが、建物の老朽化に伴い、店内での飲食提供を中止し、テイクアウト専門の弁当店にリニューアルした。弁当は近隣店舗の「胡店」から運び、できたてを提供していた。弁当店の閉店は、店舗の耐震性不足などの理由で決まった。建物の解体後は、新たに「むさし 本通売店」を建設し、12月下旬のオープンを予定する。
2位は、大型商業施設 「イオンモール広島祇園」内の「無印良品」閉店の話題。閉店後の最寄り店舗は、2023年にイズミが開業した大型店「ゆめテラス祇園」(西原5)内の「無印良品 ゆめテラス祇園」になる。同じ祇園エリア内に構え、売り場面積は約707坪となる。
今年3月の広島駅ビル「ミナモア」開業に合わせて、大型商業施設「イオンモール広島府中」(府中町)は期間限定で、広島駅北口からイオンモール広島府中行きのシャトルバスの無料運行を行った。イオンモールは、ブラックフライデーに合わせて11月20日~30日、同区間の無料運行を行っている。
広島駅ビル「ミナモア」は、3月24日に開業。2階フロアには広島電鉄の路面電車が高架でJR広島駅ビル2階に直接、乗り入れる日本で唯一の構造が特徴。紙屋町・八丁堀、本通りエリアからの店舗移転もあり、中四国エリア初登場を含む200店以上が出店する。2020年3月末の旧広島駅ビル「ASSE(アッセ)」閉館から新駅ビルの建設までは約5年を要している。
2025年は広島市内2カ所に水族館がオープンした。10月31日に基町クレド・パセーラ7階に「広島もとまち水族館」が、12月2日にアルパーク東棟3階に「シン・マリホ水族館」が開業した。広島もとまち水族館は、約200種3000点の魚類・両生類・は虫類などを66基の水槽で展示し、洞窟や森などの8エリアで香りや音、照明を活用した展示を行う。「シン・マリホ水族館」は、2024年12月1日に閉館した「マリホ水族館」が約1年間を経て移転オープンした施設。展示面積は旧館の約2倍で、9つのエリアに約200種1500匹の生き物を展示する。
今年は広島市内で、老舗店舗の閉店・建て替えから大型商業施設の動き、新たな水族館の誕生まで、街の顔が大きく変わるニュースが相次いだ。「むさし 本通売店」の建て替えや無印良品の閉店は、暮らしに身近な話題として特に注目を集めた。広島駅ビル「ミナモア」の回遊性向上や、新しい水族館2施設のオープンは、街のにぎわい創出に寄与する動きとして期待されている。