岡本太郎さんの巨大壁画「明日の神話」を広島に誘致するためのアピールが、ラストスパートを迎えている。
広島誘致会は1月22日、既存のパンフレットとは別にこれまでの誘致活動、設置場所、理念などを具体的に明記したパンフレットを5,000部作成。対外的なPR手段として同会会員らにはもちろん、他県の広島県人会らに郵送するなどのアクションを続けている。また、1月29日にはパルコ前で街頭署名を行い、約500人以上が足を止め署名を行った。
パンフレットには誘致へ込めた5つの思いが記されている。多くの外国人が広島に訪れることを踏まえて「世界に発信する」こと、修学旅行などで原爆ドーム、原爆資料館を訪れる子どもたちにこの壁画を見せることで岡本太郎さんの記憶を「未来につなげる」こと、海・川・山に囲まれた広島の環境、設置予定地のハノーバー庭園が「モニュメントとして生かす環境である」こと、現在、約36,000人集めた署名活動、明日の神話の実物大パネルをくみ上げる企画に2,000人が参加したことなどを踏まえて「明日の神話を愛する市民がいる」こと、「困難などを歓迎する覚悟がある」ことなどがつづられている。
岡本太郎さんが制作した縦5.5メートル、幅30メートルに及ぶ巨大壁画作品「明日の神話」の設置場所には、広島のほか、東京都渋谷区、大阪府吹田市が名乗りを上げており、作品を管理する岡本太郎記念現代芸術振興財団は今春にも、その行方を決定する。