広島・商工センター内の草津漁港に1月14日、県内で初めて生産者が直営する「カキ小屋」(広島市西区草津漁港1、TEL 082-277-9321)がオープンした。
接客や販売など、全てが初めての試みに挑戦するのは、草津かき小屋組合。所属する12社のうち、8社が経営に参画する。店舗は組合が資材置き場として利用していた公安用地に建設。店内には、1卓4人掛けのテーブルを中心に並べ、52人~60人が着席できる。
提供するのは、生産したほとんどを東京・築地に出荷しているという「草津カキ」。8社が生産したカキを日替りで用意する。メニューは、10個前後をバケツに入れた殻付きカキ(1,500円)やイカ、ホッケ、草津の練り製品とコラボした「カキ蒲(かま)」(以上、一皿300円)など。
「殻付きカキに次いで人気」というのは、カキだけを入れて握ったむすびと味付けしたカキを串で提供する「カキ串」(以上300円)。「持ち帰り用に購入される方も多い」とスタッフの女性。「オリジナルの味付けも自慢」と笑顔を見せる。
生産者が直接、消費者の意見を聞くことができる同所。「自分が作っているカキの意見が聞けることは、大きなよろこび」と組合長の網岡さん。生産者が店に足を運んで直接、客とコミュニケーションを取ることもある。
オープン翌日の15日には、1400個を販売。待ち時間は約1時間に上ったという。来店が集中する土日に備え、席数の増設も検討。「今年は試行錯誤の繰り返しだが、来年につなげていきたい」。
瀬戸内らしい雰囲気の中で、県内産のカキを手軽に食べることができる場所をつなげた「オイスターロード」は宇品や呉、広島三越の屋上などに、10月下旬から店舗をオープン。今回で8店舗目となる。
営業時間は11時~19時。駐車場30台。