プレスリリース

【広島市現代美術館】2025年度の事業案内

リリース発行企業:公益財団法人広島市文化財団

情報提供:


Photo: SATOH PHOTO Kazunari Satoh

広島市現代美術館は、現代美術に全国で初めて本格的に取り組む公立美術館として、1989(平成元)年5 月3 日に開館しました。
以来、広島にある美術館として、現代美術を通じて世界の恒久平和を希求する「ヒロシマの心」を伝える役割を担い、様々な学びの場を創出するとともに、広島から世界、世界から広島をとらえる地域性と国際性を兼ね備えた事業を展開してきました。

2025 年、広島は被爆80年を迎えます。

夏に「被爆80 周年記念 記憶と物 ―モニュメント・ミュージアム・アーカイブ―」を開催するほか、平和を希求するヒロシマを見つめ、未来に繋ぐ役割を果たすべく、2025 年も様々な活動を展開していきます。

年3 回実施するコレクション展では、広島市現代美術館のコレクションを代表する選りすぐりの作品群を紹介する「ハイライト」と、土地としての広島と被爆地としての歴史を表象するヒロシマの交差点を探る「広島/ヒロシマ」の二部構成で展開します。また第3期には、コレクション展示を拡張させる試みとして、ゲストアーティストを迎えての関連資料や特別出品を交えた企画「コレクション・リレーションズ」を実施します。

特別展 Special Exhibition

被爆80周年記念 記憶と物 ―モニュメント・ミュージアム・アーカイブ―
2025年6月21日(土)~ 9月15日(月祝)

戦争や原爆の記憶と美術表現との関係をテーマとした展覧会。戦中の銅像やその作り手、戦後に再建された像の例から、それらが関係した記憶の形成、忘却、再構成について考えます。また、モニュメント、ミュージアム、アーカイブといった記憶形成にかかわる物や活動に関心を持ち、主題として取り
扱うアーティストによる近年の試みを紹介し、過去を現在との連続性において捉え、過去の営みと対話的に向き合う姿勢について検討します。これらとともに「ヒロシマ」をテーマとした当館コレクションをあわせて紹介することで、表現や制度を通して形成される戦争の記憶、当事者性、過去を継承する可能性についての対話的、建設的な議論と思索の場を提起します。

イサム・ノグチ《広島の原爆死没者慰霊碑(1/5 模型)》1952/1991


鷹野隆大 カスババ ―この日常を生きのびるために―
2025年9月27日(土)~ 12月7日(日)

鷹野隆大(1963- )は写真集『IN MY ROOM』(2005)で第31回木村伊兵衛賞を受賞し、現在も国内外で活躍を続ける写真家、アーティストです。鷹野はセクシュアリティをテーマにした作品と並行し、〈毎日写真〉や〈カスババ〉といった日常的なスナップショットを手がけ、さらに東日本大震災
以降は「影」を被写体とした、写真の根源に迫るテーマにも取り組んでいます。本展のタイトルである〈カスババ〉とは鷹野による造語で、カスのような場所(バ)の複数形です。初公開作品を含む鷹野の軌跡を概観する本展は、出口が見えなくなりつつあるこの日常を生きのびるヒントとなることでしょう。

鷹野隆大《2023.03.24.sc.#035》〈CVD19〉より 2023 (C)Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates


エイドリアン・バーグ展(仮)
2026年1月24日(土)~ 4月12日(日)

20 世紀後半のイギリス美術を代表する画家のひとり、エイドリアン・バーグ(1929-2011)を紹介します。遠近法や従来の色彩理論にはとらわれない独自のスタイルで風景画を描きつづけ、とくに1961 年からの約30 年間は自宅のテラスから見える王立公園リージェンツ・パークをもっぱらの主題として風景画の再構築に挑みました。イギリスからの日本初公開作品を軸に、当館所蔵の《シェフィールド公園1985-86 年秋》等もくわえて、バーグの画業を振り返ります。

エイドリアン・バーグ《シェフィールド公園1985-86 年秋》1985-86


フィンランド・スピリット サウナ展
2026年3月14日(土)~ 6月28日(日)

日本でもブームが定着したサウナ。その発祥は約2,000 年前のフィンランドと言われています。サウナに宿る精をもてなすとその家に繁栄がもたらされるという古くからの民話がいまも生きるフィンランドでは、サウナは社交場としても定着し、フィンランド人の生活文化に欠かせないものとなりました。本展ではサウナにまつわる歴史や文化をひも解くとともに、アルヴァ・アアルトをはじめとした北欧デザイナーとサウナの関わりも紹介します。

グンヴァル・オリン=グロングヴィストのデザインによるマグとピッチャーのセット 1950 年代 Photo: Maija Holma


コレクション展 Collection Exhibition

コレクション展2025-I:4月26日(土)~ 8月24日(日)
コレクション展2025-II:9月6日(土)~ 2026年2月1日(日)
コレクション展2025-III+コレクション・リレーションズ:2026年2月14日(土)~ 6月7日(日)


オープン・プログラム Open Program

もかけん(もっとかわっていくための検討会議)
不定期開催(年4回程度)

だれもが安心して美術表現に親しめる美術館をめざして、研究者やアーティストを交えて公開勉強会やワークショップを実施。今年度のテーマは「からだ」。年齢や障害の有無も含め、わたしたちの身体はそれぞれ違っていることに注目します。違いを知ることで美術館との間にあるバリアを理解し、それぞれが美術館を楽しむための視点を学ぶ機会とします。

パフォーマンス・ワークショップ:踊る宝石 (2024.11.23 開催) Photo: Nonoko Kameyama


もかけん連動展示 ふれる、ほどける、トーン!(仮)
2025年9月27日(土)~ 2026年1月12日(月・祝)

2023 年のリニューアルオープン後より、年間を通じて開催している「もかけん(もっとかわっていくための検討会議)」の連動展示として、「ふれる、ほどける、トーン!(仮)」を開催。関わり合いの方法について考えるきっかけを与えてくれる4 組の作家(大崎晴地、ジダーノワ・アリーナ、福田惠、MAGNET)を紹介します。彼らの作品は、個々の人間が持つ世界の豊かさを想像させ、異なる背景を持つ者同士のコミュニケーションの方法について気づきをもたらしてくれるでしょう。

大崎晴地《エアートンネル》2013


Hirohisma MoCA FIVE 25/26
2025年12月20日(土)~ 2026年3月1日(日)

アーティストを目指す人たちの支援を目的にリニューアルした公募展の第2回。「リニューアル」をテーマに掲げた第1 回では、300 名を超える応募の中から5 名の作家が選出され、新たな視点や表現の可能性を示しました。今回も、さらなる才能を発掘し、活躍できる場を創出します。入選者5 組によるフレッシュな表現を、ぜひご覧ください。
※応募要項やテーマは6 月頃にウェブサイトで発表予定。

Hiroshima MoCA FIVE 23/24 展示風景 Photo: Kenichi Hanada


美術館がもっと近くなる!
1. ミュージアムパスポート「モカパス」
広島市現代美術館の展覧会を何度でも無料でみられるお得なパスポート!特典もいっぱい。
・ 展覧会の観覧が無制限
・ カフェのご利用が10% 割引
・ ミュージアムショップで当館の一部図録を割引購入
・ 連携美術館・博物館の観覧料が割引に
・ 当館のイベント参加を優先受付(抽選の際の当選率アップ)
◎料金    一般3300円、大学生2400円、高校生・65 才以上1650円
◎有効期限  1年間(4月1日-3月31日)
◎販売    広島市現代美術館・受付で販売中

モカパス

2. 中学生のための「モカパスJunior」
来館の回数に応じて図録がもらえるスタンプカード。
中学生はいつでも無料で展覧会をご覧いただけます。
◎有効期限  卒業年度の3月31日まで
◎申込方法  広島市現代美術館・受付でお申し込みください
3. ハロー!コレクションデー
どなたも開催中のコレクション展を無料でご覧いただけます。
◎開催日  毎月第3日曜日



4. 対話しながらみる、いどばた鑑賞会
開催中のコレクション展に出品中の作品から2点をピックアップし、印象や気づきを参加者同?で話しながら、一緒に鑑賞します。語り合いながらそれぞれの視点で作品を見ることで、解説を聞くときとは異なるの見方、作品との関わり方をご体験ください。※要展覧会チケット
◎開催日  毎月第1日曜日 10:30-
◎会場   A 展示室(コレクション展)
◎所要時間 60分程度
◎定員   先着6名程度(当日受付)

対話しながらみる、いどばた鑑賞会の様子

5. ベビーカー アートナビ・ツアー
小さな子どもと一緒に気がねなく美術館に足を運んでほしいという願いを込めて、コレクション展をアートナビゲーターがゆったり案内。ベビーケアルームなどの設備やサービスの説明も行うので、小さな子どもを連れてはじめて来館する方にもおすすめです。※要展覧会チケット
◎開催日  毎週水曜日 10:30-
◎会場   A 展示室(コレクション展)
◎所要時間 30 分程度
◎対象   ベビーカーや抱っこ紐を使っている1 歳半くらいまでの子どもと保護者
◎定員   3 組6 名程度 ※要事前申込、先着順
◎申込方法 当館ウェブサイトの申込フォームより

ベビーカー アートナビ・ツアーの様子

6. モカモカ・ワークショップ
フランス出身のデザイン・ユニット2m26 制作の「ツールボックス」が多目的スペース「モカモカ」でお出迎え。用意してある材料を使って、お絵描きや工作が自由に楽しめます。
◎開催日  毎週日曜日 10:00-16:30
◎会場   モカモカ
※参加無料、随時受付

モカモカ・ワークショップの様子

ゲンビ2025GW(5/3~6)イベント
5/3(土)は美術館の開館記念日!

美術館の「かけら」をとじこめる  ワークショップ・先着100名
「339」カウンターでPOPUP 企画を開催中の広島のクリエイターグループ・bonpoc(ボンポック)と一緒に、美術館の改修工事や展覧会の閉幕後に出てきた美術館の「かけら」をそれぞれの思い出と共に閉じ込めます。bonpoc の代表的な商品「ハガイジメストラップ」の作り方に習いながら、本来捨てられるはずだった「かけら」たちを自由に組み合わせて自分だけの特別なお土産を作りましょう!
◎開催日  5/3(土)13:00~(無くなり次第終了)
◎会場   モカモカ
◎料金   無料
◎定員   先着100 名 
※申込不要 
※随時受付、状況によってはお待ちいただく場合もあります




ゲンビのまどにおえかき  ワークショップ・随時受付
ゲンビの36 才のお誕生日をみんなでお祝いする絵をモカモカの大きな窓ガラスに自由に描きましょう!
◎開催日  5/3(土)10:00~16:30
◎会場   モカモカ
◎料金   無料
※申込不要 
※随時受付、状況によってはお待ちいただく場合もあります

開館30周年記念特別展「美術館の七燈」関連プログラム ワークショップ1「ビュートレス」


展覧会ポスタープレゼント@「339」  プレゼントキャンペーン
開館記念日の5/3(土)に、ミュージアムショップ「339」で当館の展覧会カタログをご購入の方に、これまでに美術館で開催した展覧会のポスター(非売品)をカタログ1 冊につき1 枚プレゼントします!
※展覧会ポスターは、ご希望にはそえない場合もあります、ご了承ください

これまでに当館で開催した展覧会ポスター(抜粋)


太郎のぼり  5/3(土)~ 6(火)
岡本太郎デザインの鯉のぼりを「こどもの日」にちなみ、5/3(土)~ 6(火)の期間限定で、美術館正面入口横に掲揚します。この季節だけの「太郎のぼり」をお楽しみください。

岡本太郎デザインの鯉のぼり


2m26 のデザインのでっかいテーブルとベンチ  5/3(土)~ 6(火)
普段は波型のテーブル&ベンチとしてご利用いただいているフランス出身のデザイン・ユニット2m26 がデザインしたテーブルとベンチが5/3(土)~ 6(火)の期間、アプローチプラザに登場!

でっかいテーブルとベンチ


モカモカ・ワークショップ  5/4(日)~ 6(火)
毎週日曜日に開催している「モカモカ・ワークショップ」。GW中は3日間連続の特別開催。スペシャルな材料を使ったり、みんなで大きな作品を工作したりして遊ぶことができます。
◎開催日  5/4(日)~ 6(火)10:00~16:30
◎会場   モカモカ
◎料金   無料
※申込不要 
※随時受付、状況によってはお待ちいただく場合もあります

アートナビ・ツアー  5/3(土)~ 6(火)  
アートナビゲーターによる展示解説。展示室をまわりながら開催中のコレクション展2025-Iをツアー形式で解説します。
◎開催日  5/3(土)~6(火) 1.11:00-、2.14:00-
◎会場   A展示室
◎料金   無料(要展覧会チケット)
※受付横のA展示室入口にお集まりください
※5/4(日)の午前は「対話しながらみる、いどばた鑑賞会」になります

対話しながらみる、いどばた鑑賞会  5/4(日)
開催中のコレクション展2025-Iに出品中の作品から2点をピックアップし、印象や気づきを参加者同?で話しながら、一緒に鑑賞します。語り合いながらそれぞれの視点で作品を見ることで、解説を聞くときとは異なるの見方、作品との関わり方をご体験ください。
◎開催日  5/4 (日)10:30-11:30
◎会場   A展示室
◎料金   無料(要展覧会チケット)
◎定員   6 名程度 ※ 10:00-1F 受付にて整理券配布、先着順
広島市現代美術館について
広島市現代美術館は、全国で初めて現代美術に本格的に取り組む公立美術館として1989年5月3日にスタートしました。建物は、建築家・黒川紀章による設計で、市内を見渡す緑豊かな比治山公園に位置しています。自然の景観と調和しながら、美術館としての先駆性が表現されており、垂直軸に沿って下から順に自然石、タイル、アルミと変化する素材は、過去から未来への文明の発展や時間の流れを表し、設計者独自の「共生の思想」を体現しています。2023年3月18日、リニューアルオープン。

Photo: SATOH PHOTO Kazunari Satoh

広島市現代美術館|Hiroshima City Museum of Contemporary Art
〒732-0815 広島市南区比治山公園1-1
TEL: 082-264-1121 FAX: 082-264-1198

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