僧侶で結成される雅楽会「広島雅楽会」は5月29日、5年ぶりに旧広島厚生年金会館「広島市文化交流会館」(広島市中区加古町)で演奏会を開く。
今年で結成35年迎える広島雅楽会は、浄土真宗本願寺派の特別法務員資格を取得したメンバーが「声明・雅楽の研鑽と普及」を通して親睦(しんぼく)を深めようと有志により1975(昭和50)年に発足。参加する会員70人は20~60代と幅広く、平均年齢は40歳以下。ほとんどは広島県在住の現役僧侶で構成する。
演奏は普段、寺でめでたい行事や出来事があった際に行うほか、老人ホームなどでも奉仕演奏を行っており、一般に向けた演奏会は結成15周年を記念して始めたもの。舞台演出や進行も手がけるなど「手作り感満載」(広報担当の南秀和さん)の規模が大きな演奏会は時間と労力の負担を考え、5年ごとに行っている。
演奏会は40人~50人で行い、管楽器(笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、龍笛(おうてき))、打楽器(鞨鼓(かっこ)、太鼓、鉦鼓(しょうこ)、絃楽器(楽箏(がくそう)、楽琵琶(がくびわ))の8種類の楽器を使用。プログラムは管絃と舞楽の2部構成で、全7曲を披露する。
絃楽器は習得まで時間がかかるため、「西日本で8種類の楽器を使って演奏できるのは珍しい」と南さん。これまで演奏会のチケットは会員が購入し、寺の信者や門徒に販売していたが、「もっと多くの人に雅楽会を知ってもらいたい」と認知向上を目的に今年はプレイガイドでの販売を開始。会場もアステールプラザの大ホールから収容人数の多い広島市文化交流会館へ変更。収容人数は約2倍の2,000人ほどに増えた。
開演は17時。チケットは2,000円。問い合わせは同演奏会公演事務局(TEL 082-230-1033)まで。