コスメやインナーが主力の小売店「フランス屋」(広島市中区幟町)は11月、約300種類のサンプルを自由に試せる新業態「サンプルパレット」市内2カ所にオープンした。
同店で取り扱う約50メーカーやブランドなどの化粧品を1度に3つまで持ち帰ることができるサンプルパレットは、同店の無料会員になることで利用できるシステム。約300種類のサンプルは、メーカーや「美白」「敏感」「たるみ、くすみ」など悩み別に展示。サンプルの前にはカードを置き、商品の価格や効果、使用感、対象となる世代などの情報をビジュアルで表示する。
コーナーには専属のスタッフが常駐し、使い方などの説明も行う。2回目以降の利用は、持ち帰ったサンプルの感想などアンケートに答えることで何度でも利用できる。什器や会員カードは、店名のように「絵の具のパレット」をイメージした鮮やかなや6色カラーで分けている。
11月のリニューアルをきっかけにサンプルパレットを併設した広島パルコそばの「仏蘭西屋化粧館」(堀川町、TEL 082-247-2036)は、通りから店内の様子を見ることが出来るように配置。通りを見て店内に足を運ぶ人も多いという。サンプルパレットは現在、リニューアルや店舗拡張をきっかけに既存店で展開しており、11月25日には広島駅ビルアッセ3階「コスメのレシピフランス屋」(南区松原町、TEL 082-263-0033)にもサンプルパレット3号店をオープンしている。1号店は、三菱重工広島工場跡に今年4月末、グランドオープンした大型SC「イオンモール広島祇園」(安佐南区祇園3)内の「トリコ フランス屋」。
サンプルパレットの中心となる利用者は20~30代の女性。1カ月平均で1,000人が利用しているが、「まだ認知度が低く、口コミで広がってきている」と安田洋一社長。「100%のサンプリング」を掲げる安田社長は、年間1,000万円を投資してサンプルを購入。「選べる楽しさと試してもらえる」客の立場に立ったカウンセリング販売にも重点を置き、今後も市内を中心にサンプルパレットを展開していく。