ゴミ焼却場でゴミを使ったアート展-広島市立大メンバーらが企画

佐藤紫寿代さんの展示作品は髪の毛で制作《Butterfly》(c)Shizuyo Sato

佐藤紫寿代さんの展示作品は髪の毛で制作《Butterfly》(c)Shizuyo Sato

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 最先端のゴミ焼却場「旧中工場プラットホーム」(広島市中区南吉島1、TEL 070-5520-4961)で4月1日より、企画展「ゴミがアートになる!超高品質なホコリ展」が始まった。

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 主催は、広島市立大学芸術学部現代表現研究室の生徒らを中心に形成される旧中工場アートプロジェクト実行委員会。担当として、同大学非常勤講師の岩崎貴宏さんが、総合ディレクターとして同学部助教授の柳幸典さんが取り仕切る。

 「場所を旧工場に設定したのは、使われていない場所に交渉して作品展示をすることが面白いから」と岩崎さん。工場内の敷地にはゴミを焼却した際に廃棄物としてでる砂状の「スラグ」の山が存在し、その中には髪の毛でつくった蝶々やスラグ素材でつくられた人形なども展示されている。「巨大な空間と極小の作品による2重の視点でプラットホームを楽しめる」(同ホームページ)という。

 出品者は23人で、32点の作品を展示する。同大学の嶋田さんは、漆で作った直径1センチの球状に、頭皮のかけら『ふけ』を使って花模様などを描いた。「ゴミとアートと考えたときに『ふけ』が思い浮かんだ」(嶋田さん)という。日常生活から出るゴミをアートとしてとらえ、「ほこり」「毛玉」「髪の毛」「昆虫の死骸」「シャーペンの芯」など通常ゴミと呼ばれるものや日常品を使った作品が並ぶ。

 同展担当の岩崎さんは「柳先生が同大学に就任して初のプロジェクト。今後、続けていくことが重要」と話している。

 展示作品は小さく繊細なものが多く存在することから、入場前には観賞用の虫眼鏡と会場マップが配布されるほか、一度に入場できる人数も5人~10人に規制している。入場無料。開催時間は10時~17時(入場は30分前)。同22日まで。会期中無休。

旧中工場アートプロジェクト広島市立大学

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