広島県の交通事業に携わる10社局で構成されるPAPSY運営協議会(代表事業者=広島電鉄)は1月28日、発行する交通系ICカード「PASPY」へのチャージ(入金)サービスを広島銀行(本店=広島市中区紙屋町1)ATMで開始した。交通系ICカードへのATMチャージサービスは全国の銀行では初めて。
PASPYは、「パス(PASS=乗車券)」「ハッピー(HAPPY=幸せ)」を組み合わせた造語で、快適に移動する「スピーディー(SPEEDY=動きが早いさま)」という意味も込められた前払い式のICカード。昨年1月から広島県内の主なバスや市内電車などの公共交通機関132路線(2009年1月末現在)で利用が始まった。
初回購入金額は2,000円(デジポット500円含む)で、事業者ごとにカラーが異なるカード9枚が発行されている。カードは、車内に設置されたカードリーダーにタッチすることで乗り降りできるほか、チャージをすることで繰り返し使える。チャージは1,000円単位で20,000円まで可能。昨年3月からは、JR西日本が発行するICカード「ICOCA」とも連携し、PASPYが利用できるエリアでICOCAを使用できるサービスも開始した。
これまでPASPYへのチャージは、広島バスセンターなど主に広島市内に設置された自動チャージ機16台とバス車内、取り扱い窓口で行ってきたが、銀行ATMでのサービス開始により、地域での利便性の向上を図る。チャージの対象となるATMは、県内のバス路線の沿線など利用エリア内に設置された200台。広島銀行本店や広島駅前支店など9カ所では同日からサービスを開始、他のATMでは4月までに順次サービスを開始する予定。
PASPY導入事業者は、広島電鉄バス、広島バス、広島交通、芸陽バス、備北交通、中国JRバス、呉市交通局、鞆鉄道、中国バス、エイチ・ディー西広島、広交観光、井笠鉄道、第一タクシー、広電電車、アストラムライン、宮島松大汽船、広島観光開発(ロープウエー)、瀬戸内海汽船(以上、導入予定含む)。