広島県産のカキを使用した創作料理コンテストがリーガロイヤルホテル広島(広島市中区基町、TEL 082-502-1121)で11月17日に開催され、同ホテルで調理に携わるスタッフ約100人の中から選ばれた19人が料理を披露した。
「広島県産の食材の魅力を県内外にPRするひとつの手段になれば」と同ホテルがカキを使用したコンテストを開催するのは2回目。グランプリ受賞者の料理はメニュー化して一般提供を行うため、前回開催した2月からカキが市場に出回る11月に開催月を早めた。
調理部門は西洋料理・日本料理・中華料理の3部門で、各部門から1人ずつ優秀作品を選び、グランプリを決める。参加したスタッフは、入社間もない新入社員から5年、10年と比較的若手のシェフ。条件は、「広島産のカキを使用すること」「1人前の食材費を制限金額内に収めること」の2点。約2,000円で販売できるように制限金額を設けた。
出品された料理は、カキのモンブラン仕立てやカキのタルト、カキしょうゆのカプチーノ、カキ揚げうどん、カキの伊達鳴門巻き、カキの中華風天ぷらなどそれぞれの分野で活躍するシェフがカキとさまざまなジャンルの食材をコラボレーションさせた。審査員は同社の播本克昭社長やカキの生産業者らが務め、料理人の名前を伏せた状態で料理の審査を行った。
グランプリは、西洋料理部門の石田詠司シェフ「カキのソーセージとブリュレ 2種ソース根菜サラダ添え」。優秀作品は、日本料理部門・佐藤法正シェフの「秋の彩」、中華料理部門・山根徹シェフの「カキと梨のとうがらし炒め」。21歳の山根シェフは今年2年目の若手。「選ばれるとは思ってなかったので純粋にうれしい」と緊張した面持ちで受賞を喜んだ。
最後に、江口誠二総支配人が「カキの食べ方のバリエーションの多さを認識した」と総評し、カキ生産者の米田礼一郎さんは「こうした形で取り上げてもらえるのはうれしい」と生産者の視点から締めくくった。
グランプリを受賞した料理は、年内をめどにメニュー化する予定。