東急ハンズが入る広島東映プラザビル(広島市中区八丁堀)に9月20日、映画館「夢売劇場サロンシネマ1・2」がオープンする。
老朽化のため8月末に閉館したタカノ橋の「サロンシネマ」が前身。「まちなか映画館の原点」をテーマに掲げ、広島東映・ルーブル跡に新館を開く。ビル1階の劇場直通エレベーター付近やロビーの吹き抜け天井にはキネマ旬報などでイラストを手掛ける宮崎祐治さんが銀幕のスターを描いた。
劇場内には2スクリーンをそろえ、サロンシネマ1にはタカノ橋と同じくマルニ木工製のシートを導入。サロンシネマ2にはフランス・キネット社製シートをシネツイン新天地より移設した。座席は靴を脱いで上がる掘りごたつ席や1人向け席、車いす席をそれぞれ用意。席数はサロンシネマ1=約125席、サロンシネマ2=約91席。
このほか、スクリーン横には活動写真館の象徴でもあった弁士台を設置。劇場スタッフが上映作品の映画紹介を行うという。館内には商業藝術(上幟町)がカフェ「純喫茶パール」を出店。テーブル席も設ける。
オープン前日のお披露目会には活動弁士の澤登翠さんが来場。同館を運営する序破急によるショートムービー「新サロンシネマストーリー」に活弁をつけ、スタッフが登壇してこれからの決意を込めた歌を披露した。「とにかく映画の魂を込めて作った映画館」と取締役の住岡正明総支配。館内の内装デザインで参加した部谷京子さんや宮崎さんも新劇場の新たなスタートを祝った。