漫画「はだしのゲン」の作者・中沢啓治さんのトークライブが8月6日、クラブ・ムゲン(広島市中区薬研堀)で開催された。主催者は、薬研堀のバー「スワロウテイル」経営者、冨江洋二郎さん(28)。
中沢さんは、自身の被爆体験を「62年前の広島の空は真っ青だった」「広島の7つの川が死体で埋まった」など自身の体験を具体的に熱弁。来場者は、10代~20代の若者が目立ったが年配者の姿も見受けられた。静寂な雰囲気に包まれた会場で、トーク中に涙を流す女性の姿も。
トークライブ後、中沢さんは「こんな場所(クラブ)でトークライブをするのは初めて。こういう雰囲気はいいね」とコメントし、会場からは拍手が沸き起こった。
広島に引っ越して2年になるという岐阜県出身の30代の女性会社員は「今日は灯籠(とうろう)流しに行こうと思ったが珍しいイベントだなと思って参加した。狭い空間だったので中沢さんも戦争のことも身近に感じられた」と感想を話していた。