ピンクリボン月間に合わせて10月17日、広島の温浴施設「天然温泉さがの海田」(安芸郡、TEL 082-821-4511)で人工乳房への理解と乳がん検診を進める啓発運動「おっぱいリレー」が始まった。
人工乳房を温泉に入れた場合の変色や変形など、温泉成分による影響を確かめることを目的とした「おっぱいリレー」は今回が初の試み。検証では、人工乳房を製造する池山メディカルジャパン(名古屋市名東区)の商品を使用する。
取り組みは、「温浴施設へ入った際にどうなるか」という一通の問い合わせが同社に寄せられたことがきっかけ。担当から相談を受けた温浴施設「夢古道」(三重県尾鷲市)の伊東店長は、フェイスブックやツイッターなど、口コミを中心に全国の施設に呼び掛けた。協力する施設は全国で95カ所に上り、19のエリアに区分けして10月16日から一斉に始めた。
同施設では、人口乳房をフロントに展示。スタッフを配置し、実物を見て、触れる機会を設ける。実験では、温泉に30分入れて前後の変化を検証。「素人目には問題ない」と井上悟志支配人。検証の結果や記録した写真などのデータは池山メディカルへ渡し、入浴ができる施設かどうか一般への公開を予定する。
「温浴施設に来てもいいんだと感じていただきたい」と井上支配人。施設では、ピンクリボン活動の一環として、女性用の更衣室に乳がん検診の案内も掲示する。
今後、広島では20日から五日市天然温泉ゆらゆら(広島市佐伯区利松2)で検証を実施。23日~25日、やまとの湯安芸府中店(安芸郡)へ渡った後、山口県、福岡県を回る。