列車の走っていない宮島・町家通りで10月22日、「駅」に見立てた箱へ古本を入れて販売するフリーマーケット形式のイベント「宮島ブックトレイル」が開催される。
「一箱に入るだけ」の古本は、広島で活動する古本店やカフェ運営者、フリーペーパー発行者ら、自営業者が中心にセレクト。参加人数は18人。初開催のイベントとあって、主催者が知人に声を掛けて集めた。古本以外にも、雑貨や手作り商品が並ぶ店舗もあるという。
古本を入れた箱は宮島の裏通り約400メートルに点在させて販売。販売箇所を記した地図は、ターミナルとする「厳妹屋(いつもや)」に置く。このほか、出品者でもある451ブックス(岡山県玉野市)の根木慶太郎さんによるブックトーク「大人のための絵本講座」「本の旅 夜に遊ぶ」も開く。
主催するのは、中国地方の宿泊予約サイト「高枕」を運営するオフィス ガンボ(廿日市市)の大前公子さんと、昨年8月に雑貨と食材のセレクトショップ「84(はちよん)」(広島市中区袋町)をオープンした大田浩史さん。
昨年、大田さんの店を大前さんが訪れたことで出会った2人。宮沢賢治著「銀河鉄道の夜」の話をしながら、秋の夜長に時間を共有することで同じ列車に乗っているような「本の宇宙(そら)を楽しんでもらえたら」と企画が始まった。「宮島に一泊することでゆっくり楽しんでほしい」と、古本の出店者を中心に宿泊もできるように準備する。
来場者は200人を想定。「本をキーワードにつながる場所になればうれしい」と年齢や国籍を問わず、本に興味を持つ参加者の来場に期待を寄せる。
開催時間は12時~17時30分。問い合わせは高枕(TEL 0829-40-2486)まで。