ウクライナの黄金美術を集めた展示会「ウクライナの至宝 スキタイ黄金美術の煌き」に合わせた食と芸術の融合イベントが9月23日、広島県立美術館(広島市中区上幟町)とグランカフェ(上八丁堀)で開催される。
「セトラひろしま」(中町)と「アートプラットフォームG」(上八丁堀)の両NPO法人が取り組む、まちづくりとアートを融合させたプロジェクト「Art Life Support(アートライフサポート)」の一環として企画された同イベント。同美術館の学芸員による作品解説後に、同展に合わせて開発したウクライナ料理をグランカフェで振る舞う。
同展は、ウクライナの独立と日本との外交関係樹立から20周年を記念して今月13日から始まった。展示するのは、紀元前7世紀、遊牧騎戦士として恐れられたキンメリアジンを駆逐して、一気に歴史の舞台へ駆け上がった遊牧民戦士スキタイ人の馬具や剣、耳飾りなど古墳から出土した副葬品を中心とした223点。金を中心とした展示物が多いことから、通常よりも照明を落としてディスプレーする。
漫画や楽曲で「スキタイ」の文字や言葉を目にする機会も多いことから、「知的好奇心が満足できる展覧会では」と主任学芸員の角田新さん。スキタイ人は、文字を持たない民族であったことから実像は、ヘロドトスやギリシャ人の書き残した資料で知るしかすべがなく、多くが謎に包まれている。しかし、出土した品は豪華な金製品が目立つことから、「草原のピラミッド」とも呼ばれる古墳を、現在のウクライナに数多く残しているという。
開催時間は18時~21時。料金は3,500円(ドリンク代別途)。定員は20人。問い合わせはアートプラットフォームG(TEL 082-211-3260)まで。