福島県会津地方に400年前から伝わる郷土玩具「起き上がり小法師」に漆で絵付けを行うワークショップ「うるしのこぼしさんぬりぬり会」が今日から、広島の雑貨店「木村兄弟雑貨店(広島市中区東千田町2、TEL 082-249-8190)で行われている。
東日本大震災で被災した東北へエールを送ることを目的に開催するワークショップは、広島出身でイラストや絵画、立体物などの制作を行うクリエーター「はと」こと秦景子さん(30)が企画。家内安全、無病息災の縁起物として親しまれる「起き上がり小法師のように、東北も起き上がってほしい」とこれまで、会津や東京でも開いてきた。
起き上がり小法師の大きさは、幅約2センチ、高さ約3センチ。山田民芸工房(会津若松市)が制作した土台に、黒と朱色の2色で絵付けを行う。下絵を基に描くのは、動物や顔のアップ、ダルマのようなモチーフなどさまざまな表情の起き上がり小法師。漆は、乾燥させると自然に光沢が出るという。
ワークショップで参加者が作った起き上がり小法師は、福島で今秋開催を予定する「会津・漆の芸術祭2011~東北へのエール~」に出品。多くの町や村が津波の被害に遭った今回の震災を受けて、「ミニチュアのジオラマで町を作る」と秦さん。参加者に記入してもらった、起き上がり小法師の職業や年齢を書いた「住民台帳」を参考にする。現在の製作数は200体。展示後は参加者に返送する。
開催時間は11時~15時。参加料は500円。8月6日まで。