広島駅南口Cブロック第一種市街地再開発事業の事業着手決定に伴う、共同事業宣言記者発表が8月2日、広島市留学生会館(広島市南区西荒神町)で開かれた。
広島駅南口Cブロック市街地再開発準備組合と建設業務代行者「ABILITY10(アビリティテン)」は7月19日、参加する各社の役割を明確にした基本協定書を締結。正式に同事業に着手する。
ABILITY10は総合企画者「森ビル都市企画」(東京都港区)、特定業務代行者「戸田建設」(広島支店=中区田中町)、「アール・アイ・エー九州支社」(福岡市中央区)、保留床取得者「エディオン」(本社=千代田区)、「NIPPO」(本社=中央区)など、10社で構成。民間施工の第一種市街地再開発事業では、全国初となる建設業務代行者制度を使用。企画や設計、建設、保留床取得者が一堂に会することで、事業の確実性が担保される。
共同事業宣言で、「広島駅南口Cブロック地区は、広域交通ターミナルである広島駅に隣接するとともに、2009年に竣工したMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島への導入口たる重要な位置にある」と同組合理事長の川崎雅博さん。
「現状は土地の細分化や建物の老朽化が進み、効率的な土地利用がされていない状況にある」と続け、「本事業において駅南口に商業や住宅の集積を図り、広島市の玄関にふさわしい魅力ある都市空間の形成を事業の目標にする」と発表した。
同地区では2004年9月、地元有志が市街地再開発準備組合を結成。今年4月には、都市再生特別措置法に基づいた都市再生特別地区および第一種市街地再開発事業の都市計画が決定した。
総事業費は266.3億円。敷地内には商業棟(地下1階、地上8階)と住宅棟(地下1階、地上49階)を計画する。敷地面積は9660ヘクタール、建築面積は8770ヘクタール。商業棟には、核テナントとなる家電量販店「デオデオ」やスポーツ施設を誘致。分譲、賃貸住宅を導入し、昼夜間の人口増大を図る。竣工は2015年を目指す。