3月12日に全線が開通する九州新幹線を利用して、観光客の誘致に力を入れる熊本市を自転車でPRして回る若手芸人が2月24日、広島市に到着した。
そごう広島店(広島市中区基町)の時計前に夕方到着したのは、熊本から大阪まで自転車で旅をする熊本市在住の若手お笑い芸人「あまたく」こと天野卓也さん(27)。熊本市が大阪を中心に関西・中国地方で展開する観光PRキャンペーン「ええやん、くまもと。」の一環で、新幹線の沿線都市を自転車で回っている。
熊本から大阪までは距離にして約740キロ。新幹線では約3時間で到着するが、自転車では1週間かかることから、今回の旅を「時間の利を訴求する旅」と熊本市の広報担当者。天野さんは1日約100キロを走行しながら、新幹線が停車する広島、岡山、大阪で熊本市のチラシなどを配布しながらPR活動を行う。
大阪までの旅で初めてPRキャンペーンを行った広島では、熊本市のイメージキャラクター「ひごまる」も登場。「激走中」の文字が入った白いシャツを着た天野さんは、広島入りしたその足で「熊本に遊びに来てください」と約1時間、そごう広島店周辺でチラシの配布を行った。
体重134キロと大柄な天野さん。自転車での旅は初めての経験で、ジムで2カ月間トレーニングを行ったが、朝から夕方まで走行する旅では「アップダウンがつらかった。分かりきっているが足が痛い」。時折、苦笑いを浮かべるが、「絶対ゴールしたい」と意欲をみせる。旅の様子は、TwitCastingで中継する。
熊本市では、今回のキャンペーンで1日85万人以上が利用する大阪駅構内へポスターやステッカーを貼るほか、フリーペーパーや雑誌へ記事広告を掲載して熊本をPRする。事業費用は1,500万円。