「絶滅」をテーマにリアルな動物の造形物を制作する三澤はじめさんの造形作品展「原色いきもの図鑑II」が1月21日、広島市安佐動物公園(広島市安佐北区安佐町)で始まった。
リアルな表現にこだわり、絶滅した動物や絶滅にひんしている動物の制作を「永遠のテーマ」とする三澤さんは広島市在住の造形作家。市が主宰する市民公募展に応募し、公園内の「動物科学館」で2回目となる展示会を開いた。
会場には、ガラパゴスウミガメやカバ、アマガエル、恐竜の化石など、5センチから1.5メートルまで大小さまざまな30点の造形作品を展示。展覧会のタイトルに「図鑑」の文字を入れることから、作品に動物の名前や生息地などの解説も添える。
展示する造形物の造り込みに、来園客からは「本物みたい」「気持ち悪い」と言う声が上がり、中には泣き出す子どもの姿もある。「背筋がゾワゾワする瞬間」と三澤さん。作品を目当てに足を運ぶギャラリーと異なり、パブリックスペースでの展示は、「先入観がない素直な反応」とも。休日を中心に会場へ足を運び来場者の反応を確かめている。
「もっと多くの人に作品を見てほしい」と三澤さん。過去には県内外の商業施設から依頼を受けて、施設内にディスプレーしたこともある。今後は、全国の動物園での展示を目標に巡回展へ意欲を見せる。
開催時間は9時~16時30分(入園は16時まで)。2月19日まで。