NPO法人「ピースビルダーズ」は9月11日、広島中央郵便局向かいのビル2階に「カフェ・パコ」（広島市中区大手町3、TEL 082-247-0643）をオープンした。発展途上国との公平な輸出入＝「フェアトレード」で仕入れたコーヒーや紅茶などをメニューに取り入れているのが特徴。

　同店は、ボランティアの学生や主婦、5～6人が中心となって運営している。広島出身で、週に3日程度ボランティアで働く安田女子大学の古川会梨さんもスタッフの1人。古川さんはピースビルダーズのスタッフとして1年間活動し、同店のオープンにも参加。「まだフェアトレードを知らない人も多いので来店して知ってもらえれば」と古川さん。

　店舗面積は約100平方メートルで、カウンター＝4席、テーブル＝5卓のほか、畳仕様の和室スペースのテーブル＝2卓の全21席を設ける。「フェアトレード」という文字や「アフリカ」の特徴などあえて内装には反映させず「ニュートラルなイメージにした」という。カフェスペースの奥にはピースビルダーズのオフィスがある。

　メニューは、ルワンダ産のコーヒー「カフェ・マラバ」（400円）、アフリカ・アジア諸国からフェアトレードした「コーヒー」（320円）、豆乳ココア（400円）ほか、ドリンクメニューを中心に展開している。ランチはコーヒー付きで840円。

　オープンして1カ月が過ぎた。現在1日の来客組数は約15組前後。利用客は、20代～30代の女性、50代～60代の男性が多く、リピート客からは「おいしくコーヒーが飲めて国際協力になるのなら」という声も聞かれるという。

ピースビルダーズ事務局の藤さんは「『フェアトレードカフェをやっている』と言うと周りに『えらいね、すごいね』と言われるが、ボランティアという意識はほとんどなく、できることをやっているという感覚で運営している」と話す。「今後も身構えずにやっていきたい」（藤さん）とも。

　営業時間は11時～17時。土曜・日曜・祝日定休。