広島に「都市型」「再生型」の婚礼施設-高価格帯需要見込む

婚礼施設「三瀧荘」で「ノバレーゼ広島」のイタリア製ウエディングドレスを着て撮影

婚礼施設「三瀧荘」で「ノバレーゼ広島」のイタリア製ウエディングドレスを着て撮影

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 ウエディングプロデュースとレストランの運営を行うノバレーゼ(東京都港区)は今秋から冬にかけて、JR広島・横川駅から徒歩10分圏内に中国エリア初出店となる婚礼施設「三瀧荘」「広島モノリス」を開業する。同社が同県内へ2つの婚礼施設を同時期にオープンするのは初めて。

「都市型」ゲストハウスのバンケット

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 高価格帯路線と立地、店舗設計をメーンに顧客の拡大を目指す同社が開業するのは、昭和初期の歴史的建造物「三瀧荘」と「モダン・ラグジュアリー」をコンセプトに、丸みを排除した直線的なデザインが特徴の「広島モノリス」。デザインが異なる2種類の完全貸し切り型(ゲストハウス型)施設では、会場訪問客を囲い込み、顧客の拡大を狙う。

 将棋の棋王戦や囲碁の碁聖戦の舞台としても利用されていた「三瀧荘」は、料亭旅館として1946(昭和21)年に開業。2006年1月まで営業していた同施設は、「ジャパニーズ・モダン」をテーマに、オフホワイトを基調に網代天井や現存する建物や庭を残し、木造2階建ての建物は鉄骨造りの平屋建ての「再生型」ゲストハウスとしてリノベーションする。敷地面積は約818坪。

 再開発事業が進む広島駅北口に来冬オープンするのは、鉄骨造り2階建ての「都市型」ゲストハウス「広島モノリス」。気鋭の建築家・照明デザイナー・庭師ら3人が同施設のデザインを担当。敷地内の中央には、比叡山延暦寺阿弥陀堂などを手がけた京都の「久保造園」による日本庭園を配置する。ブライダル業界では、「披露宴の料理が温かくない」と言われることが多いため、調理した料理を手早く参列者にサーブできるようにオープンキッチンを採用。競合他社とクオリティーの差別化を図る。敷地面積は約458坪。

 両施設共、平日はランチ限定のレストラン、休日は昼夜1組限定の完全貸し切り型婚礼施設として営業。「三瀧荘」では和食、「広島モノリス」ではフランス料理を提供する。ターゲット層は、晩婚化が進む20代後半~30代の新郎新婦。広島県の平均婚礼費用約292万円に対し、平均350万円の「高価格帯」のブライダルを提案する。広島エリアで「大人のウエディング」という新たな市場を作る同社では、年間約170組の婚礼数、約6億円の売り上げを見込む。

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